触ることからはじめよう
by skyalley
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本という「しかけ」に
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一歳二ヶ月になった孫息子 
生まれる前から 
教室の隣の部屋で母と暮らし
学ぶお弟子さんたちの気配や 言葉にも
間接・直接に育てられてきた

お弟子さんが見え 受業が始まると
彼はその一員になりたくて
私の膝に座って 本を触ってきた
辞書を手渡すと 
次々に現れる頁を繰ることに興味を持った

今では利き手の右手でも左手でも
器用に本の頁を繰ることができる
ある日 そんな彼にぴったりの本があることを思いだした
彼の母が十代だった頃 誕生日に買った本
掌に収まるほどの大きさだ

前から頁を繰ると 
当時彼女が好きだったイルカが水面から飛び出る
反対から繰るとイルカが水中に戻っていく という連続写真
さっそく彼の目の前でその本を繰ってみる。。。   と
 しめしめ 興味を持ったぞ!

私に常におもしろい本を紹介して下さる猪狩みきさん
 「本と共に写っている子どもの頃の写真がちょっと自慢」
私にもまったく同じ思いがある
孫息子はまだ本に触れているだけだが
本というすてきな「しかけ」に早くも魅せられていることがうれしい
by skyalley | 2007-06-30 05:55 | こころへ教室日記
「おっと 私も種だった」

台所に射す西日が
夏にはかなりの暑さを呼び込むので
先週の金曜日 朝顔で日除けを作ろうと
蔓を這わせるための棚を作りました

種の入っていた袋には
5日から10日で発芽 と書かれてあります
   今週の半ば過ぎには芽が出るんだ・・・
そう思ってわくわくしていました

昨日の朝 起きてきたオットが
「おはよう 今日で何日目?」 というあいさつ
「3日目  5日経たないと発芽しないんだって まだだね」
「見てこよ!」

せっかちのオットらしいな と苦笑しながら洗い物を続けました
流しの前庭に現れるなり 「あっ 出てるよ 出てるよ!」
「!」  私も慌てて外へ
「あら〜〜〜! ほんとだ! 凄いね」

あと数日で発芽することになっている朝顔の種
今頃はどんな準備をしているのだろう
この春から神社に奉職している優子さんに
朝顔の話題を添えて 書の学習のことでメールを送りました

翌朝 優子さんからの返信

      
      世界中の地中を想像して楽しくなりました
     
      おっと 私も種だった 精進 精進


4日目の今日
霧雨の中で 21個の種はすべて双葉です
いつもはファックスで通信学習をしている優子さん
7月に来室するときには どんな朝顔が彼女を迎えてくれるでしょうか



 
by skyalley | 2007-06-26 10:31 |
また庭から


早朝 庭の手入れをしようと二階から下りてくると
孫息子が階段の足音に気づいて
寝こけているおかあさんのそばでぴょんぴょん跳ねている
「おはよ〜 待ってました〜!」
全身でそう訴えている

それぞれ支度をして庭に出る
彼に 幼児用のプラスティック製スコップを手渡しても
私が持っている銀色の重いスコップを目にすると
一旦は手にしたスコップを ぽん と勢いよく放り投げ
私からスコップをもぎ取って 「さ 行くよ」

夕方 孫息子と散歩をしていたら
近所の方達から
「朝 見ましたよ 二人で草むしり」 とあちこちで声を掛けられた
「ご主人様が真剣に写真を撮っていらして ね」
「やっぱりいいわよ おばあさん おじいさんといっしょは」

オットはおばあさん子であったと聞く
私も祖父母から神棚に手を合わせることや
散歩のたのしみ 
草木の生き方などを教えてもらった
また庭から始める と 祖母になった私は改めて想う

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by skyalley | 2007-06-19 11:11 |
時計草
京都の上田万里さんが
送って下さった時計草の写真を見ていて
思いだしたこと

写真から想像するに校庭の大時計ほどもあるでっかい花
小学校2年の頃から いつか見てみたい とずっと思っていた
初めて実物にお目に掛かったのは それから40年ほども経っていた

掌に入るほどの大きさだった
勝手に想像していた大きさとはあまりにかけ離れていたので
にわかにそれとは信じられなかった

子どもの頃 両親に買ってもらった全三冊の『アポロ百科事典』
病気になったときなどは よく無作為に開いて写真だけを見ていた
「と」の項の最初に 時計草の写真が載っていた

時計草を見ると
いつも『アポロ百科事典』を思い出す
ずいぶんいろいろと私の無意識に入りこんでいる

オオオニバスは卓袱台くらいの大きさ
と錯覚させた『アポロ百科事典』
あれは どこへ行ってしまったのだろう

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by skyalley | 2007-06-18 23:23 | こころへ教室日記
仕立屋さんのミシンに遭遇

次女のもも一家が
おととい私たちの家から自転車で5分の所に引っ越してきた
近いものだから かえって荷解きはいつでもできる と思いがち
少ししては 私たちの家に戻って を繰り返している

孫息子は物件探しが始まった日から
あっちへうろうろ こっちへうろうろにつきあわされて
落ち着けないまま 興奮したまま暮らしている
歩き始めて益々目を離せなくなった彼のお相手も大切

そんな中 長女の れん が久しぶりに来てくれた
ももが運転する自転車の後ろにれんが乗り
新居から実家に移動しているとき
とても重たそうにミシンを運んでいる場に出喰わした

「わぁ 重たそう!」 孫息子を自転車の前に乗せて
思わずそんな声をあげながら娘達の前を走っていた
「母さん ちょっと待って」と後ろから声が掛かったので振り向くと
持ち主らしいお爺さんが ミシンを使わないか と娘達に問うているようだ

話が長くなりそうだったので
受業を控えていた私は一足先に帰宅したが
やがて娘達が帰ってきて れんがミシンを譲って頂いた との朗報
「今週中にミシンをどう買うか考えようとしてたところだったの」

ミシンの持ち主は 仕立屋さんだったが
廃業するにあたり ミシンを業者に引き取ってもらうことにしたそうだ
車で回収に来たひとを立場上困らせてしまったわけだが何とか丸く収まり
晴れてれんは 本職が永年使っていたミシンを手にすることと相なった

いろいろなことが起こるものだが
孫息子にはどこ吹く風
この異様な暑さと乾いた空気の中で
生まれて初めての水着の体験

むこさんは引越騒動の後 新任地での仕事に忙殺されている
ももは 引越騒動の前中後と
片時もじっとしていない息子の面倒をみることだけでも大変
早く片づけて 三人が落ち着いて暮らせるように力を貸したい

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by skyalley | 2007-06-17 01:59
興奮しすぎて

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孫息子の一家が昨日 近所に引っ越してきた

むこさんに 会社から引越の内示が出てから
一週間以内の引越騒動 
それも社宅があるわけではないので
引っ越し先を探す時間も含めての一週間
会社と提携している不動産業者が 物件を紹介してくれたのだが
どういう行き違いか ペット可 子供不可 とか
いったいここはどこかいな というほど坂を上り下りした所など
新たな生活を思い描き難い物件の図面ばかりが
ファックスで次々に送信されてきた

とうとう むこさんには その業者に丁重にお断りしてもらい
私が懇意にしている不動産屋さんに駆け込んで
社長さんに直談判した
  
  明日までにどうしても これこれの条件が揃う物件を探して下さい
  明後日には引越屋さんが来るのです!
  お願いします!!

社長さんは苦笑い
スッタモンダはあったものの 
晴れて翌日 むこさん 娘の希望を満たす新居と巡り会えた
むこさんにとっては勤め先まで近く
ずっとしたいと思っていたフットサルも近所のスポーツジムでできる
娘にとっては 息子が家のどこで遊んでいても目が届く
そして私たち夫婦にとっては
自転車で5分の距離に 彼らが越してきてくれることになったわけだ

とはいえ
その間の一週間のうち
数日間の 十数件の物件廻り
引越のための荷造りなどなど
孫息子に確保してあげたい 落ち着いて ゆったりした生活の雰囲気は
どんどん無くなってしまった

大人でも興奮しているのだから
一歳児の孫息子には いかばかり
座って食事をしなくなり
やがてほとんど食べなくなり
とうとう昨日は食事をしないまま
オットが作った蜜柑寒天と飲み物だけを元に
興奮するだけして 眠入ってしまった

そんなふうになるんだ 子供って・・・ 
娘と顔を見合わせる
今日の午後は晴れてくるそうだ
公園の緑をゆっくり見せてあげたい
死んだように寝入っている娘にも

それにしても
一歳児を連れて 一週間で引越 という大変なことが
事故もなく 結果的によい収まりどころに至ったことは
何とありがたいことなのだろう
荷造りを始めた最初に 包んで
先にこちらへ持って帰ってきた神棚に
散歩の帰り 氏神様のお札を とも思っている

今日もよい一日に
by skyalley | 2007-06-15 06:32 | 孫息子・颯太言葉ノォト
「世界を肯定したいっていう気持ち」

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「宮崎駿 と聞いただけで鳥肌が立つンよ」
朝の電話で
愛して止まぬ上田万里さんに言われたが
敢えて



「・・・・・・・・・・・このあいだも、例の同時多発テロのことを友人と

話していて『いやあ、これはエライことになりましたな』『こんな大量消費

のバカなことをやってて文明はめちゃめちゃになります』って話してたん

ですけど、その会話の席にね、もっと駄目になるとわかっている日本で

生きていかなきゃいけないその友人の娘がチョコチョコっと歩いてきた

らね、この子が生まれてきたことを肯定せざるを得ないよねって、とに

かくそれだけは否定できないところに落ち着いたんですよ。その子の

存在と、この日本の状態とか世界の状態っていうのにどういうふうに橋

を架けていくのか、この子はどういう目に遭うのか、そん中を超えてい

けるのか、その中で踏み潰されてしまうのか、それも含めて、この子が

生まれてきたことに対して、『あんたはエライときに生まれてきたねえ』

ってその子に真顔で言ってしまう自分なのか、それともやっぱり『生ま

れてきてくれてよかったんだ』っていうふうに言えるのかっていう、そこ

が唯一、作品を作るか作らないかの分かれ道であって、それも自信が

ないんだったら僕はもう黙ったほうがいいなっていうね。だから、どんな

状態になっても世界を肯定したいっていう気持ちが自分の中にあるから

映画を作ろうっていうふうになるんじゃないかと思うんです・・・」          
                                                                          宮崎駿

『風の帰る場所    ナウシカから千尋までの軌跡』 
(2002)より抜粋
(インタビュアー 渋谷陽一)


この本が出版されてから5年が経っている
宮崎駿が今も 世界を肯定したいという気持ちでいてくれたらいいな
まったくの他人事ながら そんなふうに思っている
そのように思い 願い 日々を営んでいくひとのつながりが
世界を作っているのだと考えるから


きょうは ちょびラ
あなたのおかあさん
もも の誕生日
今日の この一文を 
ももに贈りましょう
誕生日おめでとう!


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by skyalley | 2007-06-11 11:11 | ひと
木が人を結ぶ

朝 庭の草むしりをしていたら
バス停に立っておられた老婦人が
「きれいになりますね」と声を掛けて下さった

以前 オオムラサキの花をもらって下さったそうだ
通行人やバス停におられた多くの方にもらって頂いたので
申し訳ないが お顔に見覚えはない

道をわざわざ渡ってこられて
「紫陽花が立派!  うちは白しかないの
 ちょっと淋しいものよ」

「あら 交換して下さい
 白い紫陽花は大好き
 このピンクと交換しましょう」と誘いかける

散歩を兼ねて でかけるのがお好きだそうだ
待っていたバスの方向と反対側のバスだったのに
「あら 来たわ 後でお届けしますね」 と

夕方 受業をしていると
白い紫陽花を高々と掲げて お見えになった
90歳とはとてもみえぬ頬をつやつやさせて

庭をいじるようになって
付きすぎた花をもらって頂いたら
見知らぬ方から声を掛けて頂くことが多くなった

玄関前に 「庭のどこかに植えて下さい」という言葉が添えられて
南天や青木が待っていてくれたこともあった
木は人を結びやすいようだ


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by skyalley | 2007-06-10 08:40
みきさんへの便り    

今朝 草木に水やりをしていたら
茗荷の近くで 蟻に攻められている虫を見つけました
見たことのない虫です
時間をかけてやっとのことで大群から逃れました

その間 私の部屋から洩れ聞こえてきた歌
石川セリの「翼」というアルバムにある一曲です
 「明日ハ晴レカナ曇リカナ」
武満徹の作詞 コシミハル編曲です ご存じですか



昨日ノ悲シミ
今日ノ涙
明日ハ晴レカナ
曇リカナ

昨日ノ苦シミ
今日ノ悩ミ
明日ハ晴レカナ
曇リカナ


みきさんのもとにやってきた少年に
みきさんがやっとのことでかけたという言葉
  
  それぞれに負を抱えているけれど
  もし明日がやってくるとしたら
  それは手つかずの新らしい一日 
  君にもとっても私にとっても

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虫を観たり
歌を聴いたりしながら
みきさんのことを
想いました

今週末は山登りには不向きですね
よい休みをお過ごし下さい

お元気で






追伸

地図を見ることの得手不得手は
男か女かの区別によって生じるのではなく
物事を 主観や主意的にだけではなく
客観的に俯瞰して見極めようとする姿勢の有無によるのではないかと
みきさんが帰られてから思いました
また次回 ゆっくり話しましょう
by skyalley | 2007-06-09 13:59
「やらせていただきます」


近所の経師屋さん 飯田商店へ
重たい額を下げて表装の依頼に出かけた

といっても 茶室に掛ける書一枚を
額装してもらうだけのこと

広い作業台はきれいに片づけられ
木の引き戸から夕日が射し込んでいる

お留守だろうか
時計を見ると三時

声を掛けると 一瞬 間があって奥から返事
「ごちそうさま」と言いながらご主人が出てこられた

以前から 注文の内容だけは伝えてあった
現物を見せて 指示させて頂く

「かしこまりました
 やらせていただきます」

ご主人にしてみればとても小さな注文
それでも笑顔でそう仰って 深々と頭を下げられた

そんな職人が一隅に暮らしている町に 
共に今 生きていられること

立ち去るまで見送って下さっている視線を背に 
今日は何のおやつだったのかな ご主人

そんなことを思いながら
大船と化した自転車に乗って帰途に就いた
by skyalley | 2007-06-08 10:17 | ひと