触ることからはじめよう
by skyalley
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神は細部に宿る
隣人の海人君と 孫息子の颯太と
近所の蘆花恒春公園へ行きました

明治40年に徳富蘆花はこの地へ移り住み
晴耕雨読の生活を送ったそうです

面倒見のすぐれてよい海人と颯太は
無風の今日 温かな陽射しを浴びてじゃれるようにしてよく遊ぶ

ベンチで持っていった蜜柑を食べてから
当時の生活を偲ぶことができる蘆花の旧宅へ

硝子窓のゆがゆがが影になって映っているのを
「ちょ〜 きれ〜」と愛でる海人
すぐに口真似をする颯太

障子に嵌め込まれた指物師の仕事を見て すぐ触ってみて
「うっわ〜 まじですごくない? 手で造ってるよ」と愛でる海人
「つくってるね〜」とかろうじて語尾を捉えた颯太

五年生の海人は漢字が大の苦手でしたが
たゆまぬ努力の末 ずいぶん磁場が培われてきました
今の課題は 「とめ」「はね」「はらい」

点画の終筆は すべてこの三種類になるが
彼は乱雑に書くので
とめ も はらい もお構いなし

憶えたての漢字を忘れないうちに
と焦ってテストに臨む海人に いつも声を掛けます
「神は?」 
海人はにやっとしながら「細部に宿るぅ」と応えます

以前 その言葉の意味することを話したのでした
細かな木の細工物を触っていた海人
「神は細部だね」 と一言

勘のよいお弟子さんに恵まれて仕合わせです
「ん? な〜に?」とすかさず説明を求めた颯太に
「神様がね 細部にいるのよ 颯太」

気付くと2時間半も遊んでいました
海人はLEGOのトレーニング・スクールへ
颯太は遅ればせの昼寝へ
静かな静かな師走の夕暮れです
by skyalley | 2008-12-18 16:15 | こころへ教室日記
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