触ることからはじめよう
by skyalley
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祖父 - 母 - 私 - 娘

小学校中学校を通して
教科書をもらうと
すべての教科書に色模造紙の表紙を自分で架けて
新学期を迎えることが楽しみでした
雑多な色をした教科書の背表紙が机の上に並ぶより
背表紙に「算数」とか「理科」など課目名を自分で書き添えた
同じ色のモノが整然と並ぶことがうれしかったのです

そんなことに精を出すことは大好きでしたが
教科書はいつまでもきれいなまま の生徒でした

本の表紙のかけ方は小学校低学年で母に教えてもらいました
そのかけ方には
本を扱うときにすぐにはずれてしまうこともなく
また傷みやすい箇所は二重に折ってあるので丈夫になるという長所がありました
慣れた手つきで表紙をかけていく母の手元を見ながら
私は「誰に教えてもらったの」と訊ねました
母の応えは「しんじくじいちゃん」
「しんじくじいちゃん」は新宿の淀橋で和紙商を営んでいた母の実父でした

それ以来
本と言わずノートと言わず
普段から気に入った包装紙などを取って置いて
本の内容に合ったデザインや色の紙を選び
その本用の勉強ノートにも同じ紙を選んで表紙としてかける
ささやかな楽しみをずっと持ってきました

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先日次女ももが出産で帰宅していたときに
スタジオジブリの作品「もののけ姫」を教材として
英語の勉強に初めて自主的に取り組み始めた という話題を書きました
勉強用のノートを二人で買いに行ったとき
表紙を付けることを提案して大版の素っ気ないノート2冊を選びました

長男出産のお祝いに頂いた贈り物の包み紙の中から
ももの好きなデザインの紙を選んで
初めて彼女に表紙のかけ方をして見せました
ももが作業をしている私に「母さん それ誰に習ったの」と問うてきました
私はどこかで見た場面だなと思いながら「ばぁば(私の母)から」
と応えました

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幼い頃から私は母との葛藤を抱え
こころの休まる閑のない時間の中で
生きていたので
その存在が私の母なのだ 
という繋がりをできれば抹消したいほど
私は独りなることばかりに
焦っていました
母が亡くなってから
つまりそれだけ実質的な距離を
母と取ることができてから初めて
母を客観的に見ることが叶い
そしていとおしくさえ思えるようになりました

本に包み紙で表紙をかける
そんな日常のささやかなことを通して
祖父 ー 母 ー 私 ー 娘
という四世代の繋がりを初めて強く実感することができました

自分の居場所が決まったような不思議な安定感があります
by skyalley | 2006-07-05 12:18 | 父・母
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