触ることからはじめよう
by skyalley
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負うた子に教えられた


ガス代の支払い期限がその日だと気づいたのは
そろそろ夕方5時になるところだった
早く支払わないとガスが止まってしまうぅ!
孫息子の颯太を自転車に乗せて
コンビニに急いだ


「イソガバマワレ・・・ イソガバマワレ・・・」
颯太を乗せていることもあり
胸の内でそう呟きながらも
私は全速力に近くペダルを踏んだ
・・・と 路地から自転車が飛び込んできた


あわや! というところで
双方で事故をかわせた
「あのお兄さん 停まって欲しかったなぁ」
なおも自転車を漕ぎながら私が言うと
後ろに乗っていた颯太が応えた


「あぶなかったね
 でも よかったね
 ぶつからなくて
 ぶつかったら きゅうきゅうしゃでしょ
 にゅういんしなくちゃならないし
 そしたら ガスのおかねは はらえないし
 さっきかったサンマもたべられなかったし
 よかったね
 ぶつからなくて」


脇から飛び出してきた自転車を避けるために
一瞬 凄い角度でハンドルを切ったのだから
後ろに座っていて さぞ怖かっただろうに
起きたことに文句を言うのではなく
彼は よき方をすでに観て
自分自身を そして私をも慰めてくれた


負うた子に教えられた


負うた子に教えられた_f0085284_1044103.jpg



 
by skyalley | 2011-10-12 10:46 | 孫息子・颯太言葉ノォト
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