|
福島在住の恩師・氏家コウ先生から電話を頂いた 90歳 半世紀前 経堂小学校で三年生から卒業まで 担任として尽くして下さった先生だ 「あんたに遺言しておくんだよ 人間て欲が深いんだね もういつ死んでもいいって思っていても 誰かに言っておきたいと思うのよ あんたとこうやって喋る時間はもう少ないよ だから 聴いておくれね」 「あたしはね こう思うの 母親としてね 1歳から3歳までは 肌を離さない 4歳から小学校の低学年までは 手を離さない 5.6年生から中学生までは 目を離さない 高校生以上になったら 心を離さない そうやっておけば20歳過ぎたら親から自然に離れられる 私はそう思うのよ もしあんたが ああ そうだな その通りだな と思うなら 折ある毎に 話をしてやってね あんたの教室に来られる若いお母さんたちに こんなことを言っているお婆さんがいたよ ってね よろしくお願いします それから あたしの教育の基本ね これも話しておくよ 教育の基本 子どもって言うのはね 親の本能と本能のぶつかりでできた動物的存在なの その子どもの本能を整備して 社会の要求に即した理性的な存在にする それが教育なの おっぱいを欲しがっても 駄目なときは 今はあげませんよ ってね ちゃんと言えるように 抱っこして肌を通して そう話してやるの それがすでに約束なの それが法律なの 親が適切な判断をして 年齢に即して 教えてやるの それがあたしの教育の基本 言いたいことだけ言ってごめんね あんたも言いたいことがいっぱいあったろうに よく聴いてくれて ありがとね これから寒くなるからね 風邪なんか引かないように 体が大事だからね ありがとうございました」 11月にしては暖かな一日 夜7時半に一旦受業を終え 来週の試験を控えた中学生が8時からやってくる その間に頂いた電話だった 誕生から3歳までは肌を離さない 4歳から10歳までは手を離さない 11歳から15歳までは目を離さない 16歳から19歳までは心を離さない 先生の力強い話しぶりがいつまでも聞こえた
by skyalley
| 2010-11-19 18:12
| 徳談会日記
|
カテゴリ
触ることからはじめよう BUTTON日記 こころへ教室日記 徳談会日記 こども・ことば・ひろば cocoro-e shop 一枚の葉を森へ(no nukes) 木 木拓 空の路地 ひと 父・母 孫息子・颯太言葉ノォト うちのひとびと 那須のパン屋A TABLE! 以前の記事
メモ帳
その他のジャンル
ブログジャンル
画像一覧
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||