触ることからはじめよう
by skyalley
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金もくせい ・ 銀もくせい


昨日 留学生会館で日本語の勉強を終えた後に
セネガル人夫婦のご主人の方が
「先週 先生に教えてもらったあの花はもう匂いませんね」と仰った
金もくせいのことだ
「僕が2年前に初めて日本に来たときに香っていました
 僕にとっては日本 といったらまずあの香りを思います」
妊娠3ヶ月の奥さんはびっくりしたように
「えっ あの花 あの花の匂い?!
 つわりの時に ずっと香っていたから 私は大嫌い」


先週 奈良の志賀直哉旧居を訪ねたとき
館内のあちこちに 気張らない草花が活けてあって
好感を深めた
受付の小さな花瓶の銀もくせいに触れると
館長さんがよろこんで下さった
あの日からもう一週間が経った


10月8日 奈良の平城京跡地で開かれた
「遷都1300年記念祝典」の舞台演出を任されたオットは
帰京すると すぐに発熱し寝込んでしまった
2年間に亘る準備 
そして本番前の10日間の不休不眠を考えると
さもありなん である
多くの関係者の方々もさぞやお疲れのことと拝察する


週末前の静かな夕暮れ
私が薦めた志賀直哉の短編を読めるくらいに
オットはおかげさまで少しずつ復調している

 ならやま を さかりし  ひ より  あさ  に  け  に
 みてら  みほとけ  おもかげ  に  たつ

会津八一が東京に帰ってから詠んだ歌の通り
あの青空を背景とした奈良での印象は
日に日に深まっているのだろう


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    記念祝典の会場で


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         志賀直哉旧居にて
by skyalley | 2010-10-15 17:35 |
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