触ることからはじめよう
by skyalley
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こどもたち トマトに育てられる
3歳と4歳の五人の日本語を学ぶ教室
「こども・ことば・ひろば」の子供達に
先日 ミニトマトの苗を配りました
幼稚園で育てている子どももいましたが
家で自分で育てられることを喜んで
みんなが楽しみに持って帰ってくれました


なぜそれをもらって頂いたかについて
「おとな・ことば・ひろば」と題したご父兄へのお便りに 
その理由を以下のように書き送りました

 
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私は子どもの頃 ほとんどの時間を家の裏庭で過ごしました 
当時の庶民の庭にある木が多くありました
うめ・ふじ・つつじ・びわ・じんちょうげ・あじさい・ゆきやなぎ・・・
中でも櫻の古木は私の最初のともだちと言ってもいいかもしれません
その木の上で 
私は本を読んだり  蜂に刺されたり 
隣のお兄さんがお風呂にはいるのをぼんやりみていたり 
台風や雷がやってくる風を知ったり
腐っていた枝からおやつや本ごと落下し 
両方の足の皿をぱっくり切ったりもしました


そもそも祖父と父が庭いじりが好きでしたので 
草花や木を植えたり 育てたり 植え替えたり 
囲いの石を多摩川に行って拾ってきたり 
また柵を作るための大工道具の扱いを教えてもらったり 
庭で出来ることのほとんどを 父に見習いました


庭があったからではなく 
日々草木と関わっていたことで 
水やりをするにも その日の陽射しや 前日の雨のことを思い 
日に当てることも やはりその日の様子を感じ取り 
私だったら こんな日はもっと水を飲みたいな 
私だったら こんな強い陽射しに一日当たっているのは嫌だな 
と自分の気持ちと草木の気持ちを繋いで関わってきました


その日その日の自然の状態を感じ取ることによって 
人間と草木が密接に繋がることが出来る ということは
今になってみると どんなに大事な経験だったか と思います


風や 明日の温度など 見えないはずのこと
あるいは耳に聞こえないはずの草木の思いに
思いを馳せる気持ちが培われていました


ある人にとても嫌なことを言われた 
ある場所でとても嫌なことがあった 
そんなときに 耳にしたこと 目にしたことなど 
具体的に聞こえたり 見えたりすることだけに気を取られて 
聞こえない部分 見えない部分 
つまり何がそうさせたかという見えない心の部分 
人間の予測できない部分に 気持ちを寄せる習い性が
草木と関係を作っていく過程で育まれたと思っています


特に苦しいことが起きたときに 
人間の目に見える世界のことだけを情報に解決しようとするのではなく 
自然の一部としての自分 
人間という広く大きな視点を持って 
事態を観察し 分析し 解決への糸口を探そうとすることは 
公平な人間関係を築く上で とても大切なことだと私は思っています


トマトを育てることの目的は 
もちろんトマトを食べられるようにすることですが 
その過程を通して 親子が共に 
今日の風はどう? 今日のお日様はどう? 私だったら水がほしい? 
こんな風の強い日は私だったらどうしたい?
外の自然と 自分の内にある自然と
関係を持とうとすること 
自分から工夫をして繋がっていこうとすること
その姿勢をトマトを通して育む という導きが
周囲の大人にもあってほしいと思っています


子供達に トマトは大きくなるためには
どんなものが欲しいかな と訊いてみました
「・・・・パン・・・・かな・・・・?」という意見もありましたが
お日様・水 それから大雨や大風の時にも
気をつけてやるように と話しました
お母さん達には どうか義務のようにして 
ほら 水をやるんでしょ お日様に当てなきゃだめでしょ 
あなたの責任でしょ というような
短絡的な働きかけをなさいませんように とも伝えました


人間は自然の一部であること 
人間は つまり自然であること 
この意識は生まれながらに持っているものではありません 
子供達の身近にいる誰かが 
日常生活の中で育まねば 育たない気持ちです 
そして一生 彼らの味方になってくれる視点です


どうぞ ご家族皆様が トマトと共に おいしく育って下さいますように
次回もみな元気でご来室下さいますよう お待ちしています

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先日3歳の仁奈(にな)さんのお母さんから
写真付きのメールを頂きました  
   
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 「自分で洗い(妹の)仁乃(にのさん)と一つずつ食べていました
  とても喜んでいて
  少し色づいている他のトマトももいでしまう勢いでした」
           真理お母さんから
by skyalley | 2010-06-21 23:31
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