触ることからはじめよう
by skyalley
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12歳 本を読めるようになった!

5年生の暮れに隣家に越してきた海人少年
2年生の漢字を読めなかった
母親からの希望で 
すぐにいっしょに勉強を始めることになったが
5年間の遅れを取り戻すには
一週間に一度の勉強ではとても追いつかず
二度でも追いつかず
とうとうこの夏は毎日我が家に来てもらい
ほとんど一日中 国語と算数の勉強に明け暮れた


その積み重ねの「量」に
ある時から「質」が加わり
満を持して ずしんとばかりに沈下した
その行く先が
海人が生まれながらに持っていた「底力」
だったのだと 今思う
突然に本を読み始めた
12月の徳談会の講師でおられる岩崎京子さんの
『建具職人の千太郎』を与えると
訥々とながら読み始めたのだ

  
  おこうが
  鶴見の建具屋
  「建喜」に
  奉公にあがったのは
  十歳(とう)のとき
  でした・・・


先週のことである
それから毎日一章ずつ読んでは
内容を簡約し書き留めている
頼んでもいないのに
「豆知識」などという項目まで作って
興味を惹いた箇所を書き出したりもしている

  江戸湾の湾岸では5月にアジが産卵のために
  たくさんきておいしい  


すでに読書を愉しんでいる
思えば12歳の先週まで
彼は文盲であったのだな と
闇に閉ざされていた彼の知性に
あらためて思いを寄せる


今週の日曜日 
一日中 自分の用事が重なって
私は珍しく海人と勉強をしなかった
翌日 何をして過ごしたかを訊いてみると
母親と姉と公園に行って
敷物の上で3人並び本を読んでいた と言った


母親は物語
姉は携帯電話で小説
彼は以前から集めていた「コナン」の漫画
今まではただ絵を眺めて内容を想像していたが
字が読めるようになったので
面白くてどんどん読み進んだ と言った


今日も秋晴れ
那須から上京していた妹・美智子が帰ることになった
玄関で別れを伝えられた彼女に
そして母親のももに
「ほいくえん いきたくないよ〜」と
また心細くなっていた孫息子・颯太と
海人のことを思っている
よき午後を過ごせよ と
by skyalley | 2009-10-20 12:32 | ひと
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