触ることからはじめよう
by skyalley
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片づけ上手・下手に囲まれて


近所の庭師 佐野徹クンが
仕事を終え 我が家の前の通り
駐車場に向かった

とっくに花を終えた木槿(ムクゲ)の木を
冬の間 どれくらいに剪定しておいたらいいのか を
彼に教えて頂きたいとずっと思っていた

玄関で靴をはいていると
耳敏く孫息子・颯太が駆けつけて
「どこ いくの?」  答えようとしたが
すでに彼は自分で靴をはき始めていた

駐車場に行くと 徹クンは
たくさんの道具を 一つ一つ
それはそれはていねいに片づけていた

颯太に「徹クン えらいね
ちゃんとお片ししているね」と促すと
「えらいね とおるくん オタタシしてるね」

隣の家に暮らす海人クンは
幼少の頃から レゴを 専門の学校に行って習っている
レゴいのち の小学五年生

遊びに来ると いつも 
「颯太 何作る?」 と颯太の気持ちを大きくくすぐる
テレビゲームなど 他人が作った 
それも結末がわかっていることに興味なし 

先日は 颯太と
木のレールを繋げて 木の汽車を走らせる遊びに
「かいと〜」「そ〜た〜」と互いの名を呼び合いながら
二歳と十歳の年齢差を超えて 興じていた

翌日 海人と遊んだ愉しさを想い出してか
颯太が汽車で遊びたいと言い出したので
木の玩具が入っている引き出しを開けてびっくり

同じ形のレール同士が
きれいに並べてしまってあった
海人が片づけてくれたのだった

早速颯太を呼んで 引き出しの中を見せた
「すごいね 海人
 同じ形の線路を いっしょに並べているでしょ
 曲がっているのは 曲がっているのと
 まっすぐなのは まっすぐなのと
 汽車は汽車と いっしょにお片ししたんだね」
と 形を見せながら 説明した
「すごいね〜 かいと 
 みて〜 もも〜」
と母親にも 我がことのように 誇らしげに知らせた

今日 和菓子屋さんに行った
颯太が好きなみたらし団子を買うためだ
陳列してあったお煎餅を颯太が持ってきて
「これ そ〜ちゃん たべよっと」と言ったので
「まだおうちにお煎餅あるから
 なくなったら 買いに来ようね」と言ったら
「はい」と聞き分けよく 棚に戻しに行った
料金を払っていると 年配の店員さんが
「あら〜 えらいわね〜 ちゃ〜んとまっすぐに置いて〜」
振り向いてみたら
颯太が お煎餅の袋を元の場所に戻しただけでなく
まっすぐになるように両手を添えて直していた

彼の母も 休みというと
少しでも暮らしよいように と 工夫しながら
ちょこちょこと模様替えをしている
私も片づけ始めると 徹夜も厭わないところがある

オットの 足の踏み場もない の見本のような部屋は
それなりに探険の場所として 颯太は愉しんでいるが
片づけ上手と下手の 両極のようなひとびとに囲まれ
颯太はそれぞれをおもしろがっているようだ
by skyalley | 2009-01-19 02:33 | ひと
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