触ることからはじめよう
by skyalley
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主義・主張のある子どもに
オットと久しぶりに昼食を食べに出た帰り
古着屋さんの外でジーンズ地のジャケットを見つけた
「颯太(孫息子)にちょうどよくない?」
「あ 110cm うん いいかも!」
何と¥105という値で手に入れ
保育園から帰る颯太を楽しみに待った


暗くなってようやく母親と帰宅した颯太
オット
「ね ね 着せてみて あれ!」
「あ そうだった 颯太 ちょっと来て!
 これ着てみて ほら!」
オットも私も彼が袖を通してくれるのが待ちきれない
颯太を立たせて ジャケットを着せてみる
「ん〜 ちょっと大きいか でも袖口を一つ折れば
 ほら 大丈夫だね いいじゃん 颯太!」


すると
黙ってされるままになっていた颯太
「こんなの きない!」と言い放った
剥ぐようにジャケットを脱いだかと思ったら
大泣きしながら 母親のいる方へ走っていった
オットは余りの展開に残念がり
「じゃあ いいよ」と自分をなだめるように言った
その語気の冷静さに 颯太は益々声を荒げて泣いた


部屋で着替えをしていた娘は
帰宅してから数分の間に
息子が大泣きをしている事の成り行きが判らず
呼んで訳を聴き出そうとしている
しかし颯太は泣きじゃくっていて言葉にならない
しばらくして ようやく彼が母親に話したことは
こうだった


 祖父と祖母が
 自分に似合うかなぁ と思って
 ジャケットを買ってきてくれた ということを
 「事前に」自分に知らせてくれなかった
 帰ってきたら 突然にジャケットを着せられ
 祖父母同士の話の流れに入れられたことが
 自分には唐突だった
 事情をよくわからないその上に
 祖父に「もういい!」と語気を強められたのが
 悔しかった
 

母親に助けられて 祖父にこう話す孫息子の声を
すでに受業を始めていた私は隣の教室で聴いていた
みなが寝静まった後 一人湯船で自問した


考えてもみるがいい
外から帰って 家の者といえども
いきなり見知らぬ服を着させられ
似合うの似合わないの と騒がれては
何の事やら 蚊帳の外
服そのものにではなく
その状況を「いやだ」と言ったにもかかわらず
「じゃ いい」と突き放されては
たまったものではない


孫息子が 自分の内から出てきた気持
「納得しないで 何かをされたりしたりするのは嫌だ」
という彼なりの「主義」を
おろそかにせず 自分ですくい取り
そして「主張」しようとしたことを
頼もしく思うと同時に
済まぬ事をしたと やっと気づいたバァサンであった


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by skyalley | 2011-10-07 14:51 | こども・ことば・ひろば
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