触ることからはじめよう
by skyalley
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6万人の中で考えた

これはどうしても闘わなければ
そう思って
ノートに署名用紙の原稿を書いた
「反原発」という文字を
通りがかったオットが見て言った
 「反」とか最初から決めつけるようないい方をすると
  戸惑う人もあるんじゃないのぉ
  どうでしょうねぇ くらいがいいと思うけど



とはいえ 私にとって 原発は要らない
絶対に要らない
あんなに悲惨な福島の人たちの現実を垣間見て
なかったことにするわけにはいかない
署名用紙に 
どうでしょうねぇ というわけにもいかないじゃないか
最初は少しとんがっていた


それから考え直して
署名用紙には「反原発」を小さくし
「黙っていることは賛成を意味します」を大きく書いた
原発を無くすわけにはいかない というひとの考えを
駅前の署名で どうこうするつもりはさらさらないが
「あ 署名をしようと思っていた 
 よかった ここでできるんだ」というひとから
できるだけたくさんの賛同をもらえれば
そう願って 
8月に生まれて初めて二度も署名活動をした


とはいえ どう働きかけたら
「電気ないと困るでしょう?」
「経済が立ちゆかなくなるでしょう?」
という思いの人とも 繋がっていくことができるか
「どういう言葉なら」とずっと考えてきた


9月19日 数万人の人々に混じって
これもまた「初めて」デモに参加した
ある男性が持つ拡声器から
女性のシュプレヒコールが止めどなく叫ばれていた
「脱原発」という運動に加わりきれない人々に対しての行動であり
原発を推進したい政府に対する訴えなのに
なぜ録音済みの器械音を使うのだろう
切実さが伝わるのだろうか
不思議だった


別の拡声器からは
「警察 帰れ!」と繰り返されていた
自分たちの立場を認められるには
まず相手の立場を認めなければ と私は思う
日曜日にあんなにたくさんの警察官や自衛隊員が出動している
「お父さん 今日もしごとぉ?」と言われながら出てきた人もあるだろう
触れるなら「警察 感謝!」の方が
あちらも穏やかな気持で接するだろうに
不思議だった


また明治公園に集まった幟や旗にも
「脱」やら「反」やら「絶対」やら「怒」やら
直情の言葉が多かった
宮崎駿さんは
JRの車窓からも見渡せるスタジオジブリの建物に
こんな横断幕を貼りだしたそうだ


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たとえそれが事実であるとしても
事実であり そう思っている人にとっては正しくても
それが正しいが故に
「脱原発」というお題目のような言葉より
ずっと人間味のある願いの言葉だ
みんながこんな言葉の趣き 味わいを持てるといいのに
そのためにはどうしたらいいのだろう


 「逃げられない現実に耐えて 見つめ続け
  原発をどうしたらいいんだろうということを
  本当に自分の問題として自問自答する」(高村薫)ことだ
そのためにはどうしたって言葉が必要だ
それも言葉の趣味が必要だ
暗記ばかりでやりすごせるテストのための頭や心ではなく
外からの情報を鵜呑みにするのでもなく
また何にも問題視しないのでもなく
自分で自分のこととして「考える」ことがどうしたって必要だ


脱原発の署名活動を初めて三ヶ月 
根拠と同時に
人間味やおかしみのある言葉の使い方の
大切さ・必要性を痛感している
ことが重大で深刻で悲惨であるがゆえに
なおさら


釣り合いが 必要だ
by skyalley | 2011-09-28 00:33 | 一枚の葉を森へ(no nukes)
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