触ることからはじめよう
by skyalley
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果たせた 約束?


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昨年の夏 孫息子の颯太を連れて
妹がパン屋をして暮らしている那須へ遊びに行った
那珂川の支流 余笹川で遊び三昧
東京へ帰るその日も 
どうしても川へ行きたい と言いつのる颯太に
妹は約束した


「来年またおいでね
 またきっと川へ行こうね
 約束ね」


今年 その約束をどうしたらいいものか
放射能の影響で
妹の知り合いのうち 子どもがいる家庭は
多くが西へ東へと縁故を頼って避難していった
そんな中へ5歳の姪孫を呼ぶことはできない


山も川も虫も星も
颯太にほんものを味わって欲しいと
父が亡くなった後も 那須の土地と人を愛して
妹は大好きな家を大事にしてきた
それが今となっては 
家族を安心して呼ぶこともできない


「来年また来ようね」
暮れかけてきた河原で
妹と颯太と三人でそう言い交わしたとき
一体誰が こんなことになると想像しただろう
「3月11日以来 世界は変わってしまったのです」
京都大学原子力実験所の小出先生が繰り返す



話し合いの結果 妹が上京し
東京の多摩川上流で遊ぶことになった
妹を迎えた8月末の東京は
急に肌寒いような日が続いたが
奥多摩へでかけた日は
日よし 風よし 水よし 山よし 空よし
これで放射能の心配がなければ というのは
贅沢な望みだろうか


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「さっきねぇ」と夕飯の食卓で颯太が言った
「かわで みんなでおふろつくったでしょ?
 あのおふろで そうちゃんおしっこしたとき
 あったかぁいおしっこが
 そうちゃんのひざんとこ とおっていったよ」


約束は果たせたことになるのだろうか
by skyalley | 2011-09-15 22:02 | 一枚の葉を森へ(no nukes)
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