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先日 大島渚が同業の黒澤明監督にインタビューする番組を観た 「若い映画監督志望者に助言することは?」と尋ねられて 資金が調わないなどと嘆くより まずは脚本を書く それなら紙と鉛筆があればいつでもできる 200枚から250枚を まがりなりにも最後まで書く 一遍投げ出してしまうと そこでおしまい バルザックは 何が一番必要か 肝心かと問われて 「一字一字書いていく退屈な仕事に耐えること」と応えた 我々が一生掛かっても読めないくらいの物を書いた姿には 頭が下がる 一字一字書くことに耐える ということが平均になるように それを一日一日積み重ねること 苦痛が苦痛でなくなるように努力すること 山登りには頂上を観るな 足下を見よ という それと同じ クラシックを読むべき 今の人は本を読んでいないんじゃないか ロシア文学なんか読んでいる人いないんじゃないか 何も無いところから何も出てこない 何かがなきゃ出てこない 創造は記憶 ::::::: 自宅の居間だろうか 古瓦が整然と収められた棚の前に座り 悠然と語る黒沢監督の 大きく分厚い掌が印象的だった 去年9月第11回目の徳談会で 講師を務めて下さったシスター成瀬の講話を昨日聴きに行った 女史曰く パソコンを人に譲ってしまいました そして本に戻りました 文字から得られる情報ではなく人格に 常々読書を好む方である パソコンに費やしていた時間を やはり本との時間に戻す と 書くこと 読むこと どちらも受け身では出来ない営み 心身共に健やかに生きる秘訣の一つか
by skyalley
| 2011-06-01 09:28
| 徳談会日記
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