触ることからはじめよう
by skyalley
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完治


ご縁のある方が難病を患い
長いこと闘病生活を送っておられた
時折 電話や便りを出しても
心許ない声 晴れない言葉が返ってくるばかり


原因のわからない不安
先の見えない不安
打つ手の不確かさへの不安
心身共に病んでしまった時期もあったという


一度しか会わず
もう二度とお会いしたくない という医師も含め
10軒の病院の扉を叩いたそうだ
いかばかりであったか


11人目の先生とのご縁で 半年の計画治療の成果が現れ
つい先日「完治!」のお墨付きを頂いたそうだ
担当の 若いながら仁を備えた先生と 家族のおかげさまで
と 電話口で何度も何度もくりかえしておられた


曇天の朝
娘が夜中のうちに干してくれた洗濯物は雨でしっとり濡れ
これから午後の仕事の前に 支払いの計算をしなければ
と心も重く机に向かったところで 彼女からの着信に気づいた


すぐにかけ直すと「完治したんです!」 それからは
よかった!
よかった!
よかった! そればかり


「これだけ家族にも みなさんにもよくしてもらったので
 少し休んだら
 こんどはできるだけ お返ししようと」
病に打ち克っただけで十分なのに


来週早早に 芽吹きの砧公園に行く約束をした
雨なら 駅前の新「堀口珈琲」
どちらも彼女の家から最寄りの場所
しかし 闘病中は遠い遠い世界のことに思えていたことだろう


彼女とは 何と久しぶりの約束
ありがたい
ありがたい
善き魂に 朝から乾杯したくなった


完治_f0085284_10582058.jpg

by skyalley | 2011-04-21 10:59 | BUTTON日記
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