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一昨年 8月 孫息子の颯太は 彼の母も登園していた保育園の 一時保育室へ 入室させていただいた 朝10時から 午後1時までの社会生活が始まった 担当の石川先生は ご自身も4人の男の子を育てあげ 来年定年を迎えるという熟練の方だった あれから1年7ヶ月 今日 保育室を卒園する あすからは保育園へ入園 といっても同じ敷地内 最初の一週間は 保育室の先生が 引き続きついていてくださる 懐から巣立っていく雛を見守るため 登園初日 初めて人の手に預けた颯太を迎えに行くと 「颯太君は ひとを信じる力を持っていますね 感心しました」 と 先生は仰って下さった 親や兄弟という身近なひとにだけではなく 人間の持つ「何か」を 感じ取り そこを信頼する力 ということだった 颯太にその力があるかどうかは 客観的に捉えたことはなかったが 先生の洞察力の深さと 視点の慥かさに 私はとても感動し 姪孫を案じる那須の妹に すぐに知らせた 颯太の巣立ちを記念して ヒメシャラの苗木を 先生にもらっていただこうと用意をしていた 「颯太君と同じ背丈なのね お気持ちよくわかりました 庭に植えますね」 そして そうそう と仰りながら紙袋を持ってこられた 先生の庭の草花6種類が しん と収まっていた これまでも先生からは色々の草花を頂いた 送迎のあいさつの後は たいてい草木の話を交わした 登室さいごの朝 何も語ったわけではないけれど 草木を交歓することになった 「いっか〜しぇんしぇ〜!」 颯太はいつもと同じように 安心して先生の周りを走り回っている 颯太の人生最初の師が 「いっか〜しぇんしぇ〜」であったことを 彼自身 そして私たち家族も これからどれほど感謝して生きていくだろう
by skyalley
| 2009-03-30 11:50
| 孫息子・颯太言葉ノォト
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