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観音崎から 早恵さんが来て下さった ご両親と共に船宿を経営するご主人に嫁がれて4ヶ月 初々しく おしあわせそうな早恵さんが 賀状の書き方を学びに 教室に戻って来て下さった 大学生のときに初めて教室を訪ねて下さって 以来 卒業 帰郷 就職 退職 転職 再就職 退職 その間も 時間をやりくりして千葉の佐倉市から 往復 5時間 をかけて 勉強に来て下さった 早恵さんは いつも控えめで 和やか 小さなえくぼを そのときはくっきりと表して 「婚約しました」 やがて 「来週 結婚します」 結婚式のお便りに 早恵さんをご存じのお弟子さんみなに祝福された 今日も朝5時に起き ご主人のお弁当を作り 婚家から初めて やっぱり2時間半をかけて 勉強にこられ 2人のお弟子さんと机を並べた 筆を動かす早恵さんの姿を前に 私は感動していた 大自然に護られての船宿の仕事を手伝い始め お土産に 手塩をかけて作った昆布と若布を持ってきて下さった 周囲の山の木々を観て風を読まれるお義母さまに付いて 誠心誠意働く早恵さんの姿が見えてくる 「 一日の流れが何とかつかめたくらいで 一年 どんなことがあるのか まだ全くわからないのですが いろいろ面白くて・・・」 新米早恵さんの やわらかな頬がゆるむ 台のついた器にご馳走を山盛りにし飾り付けをした象形の 「喜」の文字 賀状に「喜」の一文字を大書すると決め 「書くのがたのしみになってきました」と帰り支度を始めた 玄関先で「遠かったけれど やっぱり来てよかった」 そう仰って下さり 観音崎 鴨居港へ帰って行かれた 休日は元旦一日のみとのこと 船宿の若女将としての初めての年末年始 大自然に魂を触れあわせての仕事場 どうかご家族のみなさまがご無事で お客様方にはよい釣果に恵まれますように 祈りながら 後ろ姿を見送った
by skyalley
| 2008-12-28 16:27
| こころへ教室日記
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